【五月雨降る夜】文 小池玄一郎

五月雨降る夜

朝まで布団を被って川流れ
覗く天井は木目の嵐 たたく たた 叩く たたたた
戦う誰かの音がして
覗く戦場は命の軽さ乱れ降る夜

頭巾を被って小さくなります
怖くないと思います
あたたかさに 安心します

たたく雨音

たた たたた